「Road」——騒がしさに疲れて、素朴な道へ

新しいアルバム『Simple Folk Roads』は3月9日にリリースされます。その日まで、毎日1曲ずつここで書いていきます——10本の記事で10曲、最後の記事はリリース当日です。

前作『Veil of Mystery』は、画面と、そこから離れようという呼びかけで終わっていました。「Road」はまさにそこから始まります。騒がしさへの疲れと、もっと素朴な道を行くという決意から。

疲れ

最初の歌詞は“Too many roads… twist and turn… / Everyone’s running… no one learns…”——道が多すぎる、曲がりくねって。誰もが走ってる、誰も学ばない。

そのすぐあとに“I’m tired of the noise… tired of the race…”——騒がしさに疲れた、競争に疲れた。そこに怒りや反抗はありません。あるのは、長いあいだほかの人たちと一緒に走ってきた人の疲れです。

そして、ひとつのシンプルな願い。“I just want something… honest in its place…”——ただ欲しいんだ、その場所に、何か正直なものが。この一文から、アルバム全体が始まります。

離れていく画面

2番のヴァースは“Screens keep flashing… promises so cheap…”——画面は光り続ける、安っぽい約束ばかり。さらに“No filters, no show… just an honest stand…”——フィルターも、見せかけもなしで、ただ正直に立っていたい。

『Veil of Mystery』の記事を読んだ方なら、この世界に見覚えがあるはずです。「Digital Souls」は、理想を探してフィードをスクロールする人たちを描いていました。ここでは、誰かがそこから離れていきます。“I want real talk… hand in hand…”——本当の話がしたい、手をつないで。

画面の世界は、このアルバムでもう一度戻ってきます。「No rush」で、誰かがソーシャルメディアをやめるのです。

8回の“simple”

サビは“Take me down the road… the simple road… / Where truth is all we need…”——連れていってくれ、あの道へ、素朴な道へ。真実だけがあればいい場所へ。

“simple”という言葉は、この曲で8回出てきます——アルバムのほかの曲すべてを合わせた数の4倍です。“road”は14回。言ってみればこの曲は、二つの言葉を、それ以上の意味を持ちはじめるまで繰り返す歌です。

大事なのは、誰がその道を歩くのかです。サビは“Just you and me… on the simple road…”——君と僕だけ、素朴な道の上で——で終わります。孤独への逃避ではなく、ふたりで歩く道です。そして“just you and me”は、「No rush」と「Just Like This」でまた出てきます。

静かな道

ブリッジは“Let the world keep spinning… let it scream and shout… / I’ll take the quiet road… the one that leads us out…”——世界は回り続ければいい、叫んでわめけばいい。僕は静かな道を行く、僕らを外へ連れ出す道を。

世界が変わる必要はありません。ここでは誰も誰かを説得しないし、誰とも戦いません。みんなと違う道を選べば、それで十分です。

ブリッジの最後は“No glory, no crown… just an honest sound…”——栄光も王冠もいらない、ただ正直な音があればいい。この一文は、アルバム全体のサブタイトルにもなりそうです。

この曲はSpotify、Apple Music、YouTube Musicで聴けます。

次の記事では「Just You」について書きます——何も足す必要のない愛の歌です。

ここに来てくださって、ありがとうございます。

Adam Smentoch
Dust Anthem プロジェクト主宰

聴く Road Simple Folk Roads