「Fire In My Veins」——凍える寒さを生き延びた火花

「I Own The Fire」と「Fire In My Veins」は対になっています。血管の中の炎は、前の曲のサビにすでに“burning in my veins”(血管の中で燃えている)として出てきました。ここでは、それがタイトルになります。

アルバムで初めて、感嘆符がひとつもない曲です。“fire”はここで18回、“veins”は14回出てきます。

凍りついたまま

最初の歌詞は“I was cold for so long, frozen in place / Let the world turn me numb, let it steal my face”——長いあいだ冷えきって、その場に凍りついてた。世界に麻痺させられ、顔を奪われるままだった。

“But deep in my blood there was always a spark / Waiting for oxygen, waiting for dark”——でも血の奥にはいつも火花があった。酸素を待ち、闇を待ちながら。

これまでの曲は、持っている炎について歌っていました。この曲は、その炎が残り火だけになった瞬間から始まります。

多すぎる

2番のヴァースは“I was told I was too much, too loud, too wild / So I dimmed my own light like a scared little child”——お前は多すぎる、うるさすぎる、荒っぽすぎると言われた。だから怯えた小さな子どもみたいに、自分の光を弱めた。

“But the embers remembered what I tried to forget”——でも残り火は、俺が忘れようとしたことを覚えていた。

ここでは誰も、誰かを鎖でつないではいません。「多すぎる」と何度か言われるだけで、十分だったのです。

自分の王冠

“I don’t chase the sun — I bring my own crown”——太陽は追わない——自分の王冠を持ってくる。

王冠はすでに「King Of My Chaos」に出てきました。そこでは狂気を“like a crown”(王冠みたいに)まとっていました。ここでは誰も王冠を与えてくれません。自分のものを持ってくるのです。

そして、この炎がどう働くのかを語る一行。“This fire don’t break… it only learns how to bend”——この炎は折れない、しなることを覚えるだけ。

“you”が戻ってくる

プレコーラスは“Now it’s running wild… and it’s running straight through you…”——今それは荒れ狂って、お前の中をまっすぐ駆け抜けていく。そしてサビは“Fire in my veins… can you feel the heat?”——この熱を感じるか?

“you”はここで4回出てきます。この言葉がほとんど出てこないアルバムの中で、いちばん多い数です。それまで“you”は、地図を押しつけたり、鎖でつないだりする誰かでした。ここでは、熱を感じるはずの聴き手です。

ブリッジは“This is me… finally free… / With fire in my veins… I am destiny…”——これが俺、やっと自由だ。血管に炎を宿して、俺こそが運命。炎はもう、次へ渡っていこうとしています。最後の曲は、そのことを歌っています。

この曲はSpotify、Apple Music、YouTube Musicで聴けます。

明日はアルバムのリリース日で、シリーズ最後の記事です。「Legacy」について書きます。自分自身について問うのではなく、自分のあとに何が残るのかを問う、唯一の曲です。

読んでくださって、ありがとうございます。

Adam Smentoch
Dust Anthem プロジェクト主宰

聴く Fire In My Veins Heavy Route